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【助成金情報】中東・イランの情勢、材料不足・コスト高騰に負けない!雇用調整助成金の活用方法について

大切な社員と会社を守り抜く「雇用関係助成金」について

「コロナが終わったから、使えないと思っていた」

「なんとか離職させずに守り抜きたいけど、何か方法ないのかな」

原材料の不足やエネルギーコストの高騰など、2026年現在、中小企業を取り巻く経営環境は再び厳しい局面に立たされています。突発的な外部環境の変化により、涙をのんで事業の一時縮小を迫られている経営者の方も少なくないはずです。

しかし、どんなに苦しい状況であっても「苦楽を共にしてきた従業員だけは、なんとか離職させずに守り抜きたい」、そう願うのが経営者の本音ではないでしょうか。

その強い想いを国がバックアップする制度が「雇用調整助成金(雇調金)」です。過去のリーマンショックや東日本大震災、そして記憶に新しいコロナ禍(累計6兆3,000億円以上の支給)でも、多くの企業と雇用を救ってきました。

今回はこの助成金を「単なる延命措置」ではなく「次への飛躍のステップ」として正しく活用するためのポイントを、社労士の視点から分かりやすく解説します。

2026年5月の支給要件:うちは対象になる?

雇用調整助成金は、従業員を解雇せず「一時的な休業」や「教育訓練」「出向」によって雇用を維持した際に、支払った休業手当の一部を国がサポートしてくれる制度です。主なクリア基準は以下の通りです。

① 売上の減少(生産指標の確認)

直近3ヶ月間の売上高や生産量が、前年の同じ時期と比べて10%以上減少していることが基本です。

  • 対象になる例:「原材料が入ってこず受注を減らさざるを得ない」「コスト高騰で製品価格を上げたら、需要が落ち込んでしまった」など。
  • 対象外になる例:「原油高で利益は減ったが、売上高や生産量自体は落ちていない」という場合は、原則として対象になりません。

② 雇用保険加入者数のチェック

直近3ヶ月の雇用保険加入者(スタッフ)の平均数が、前年同期と比べて極端に増えていないことが条件です。

③ 一定以上の休業実績

会社全体、または部署単位である程度まとまった規模の休業を行う必要があります。

【目安】 社員10人の会社(月20日勤務=総労働日数200日)の場合、1ヶ月間で延べ10日以上(200日の20分の1)の休業実績が必要(※大企業は15分の1)

④ 受給できる上限日数

助成の対象となる休業日数は、1年間で最大100日(3年間で150日)までと決まっています。 ※10人の会社で5人が2日ずつ休んだら「延べ10日分」となり、これを全体の10人で割った「1日分」が上限カウントの消費となります。

⑤【最重要】「事前の計画」と「労使の話し合い」

休業をスタートする前日までに、必ず「計画届」を労働局へ提出しなければなりません。(※特に初回は、手続きをスムーズにするため2週間前をメドに動くのが理想です)

また、事前に会社と従業員(労働組合や代表者)でしっかり話し合い、「いつ、誰が、何日休み、休業手当を何割支払うか」を決めて協定書を交わしておく必要があります。

2. ここだけは要注意!陥りがちな「4つの落とし穴」

雇調金はとても心強い味方ですが、ルールを誤ると大きなリスクを伴います。以下のポイントは絶対に押さえておいてください。

➀「クーリング期間」がある(連続して頼れない)

一度、受給の対象期間が満了すると、次の申請までに1年間以上のインターバル(空き期間)が必要です。ずっと頼り続けることはできません。

②残業をさせると助成金が減額される

同じ月に、一方で休業をさせながら、別の日に残業や休日出勤をさせている場合、その残業時間分が助成額から相殺(マイナス)されてしまいます。

③「自主的な出勤」や「ボランティア」は一発アウト

「休業日だけど、本人が自主的に手伝いに来た」「修行だからボランティア」という言い訳は一切通用しません。実態として働いていれば休業とは認められず、不正受給とみなされます。

不正受給は絶対だめ!!!

コロナ禍の特例では、残念ながら約1,900件、600億円以上の不正発覚が報告されています(東京商工リサーチ、2026年1月データ)。「タイムカードの改ざん」や「隠れてリモートワーク」などは事後調査で必ず見抜かれます。不正が発覚すれば、社名の公表、高額なペナルティ、最悪の場合は倒産に直結します。

3.休業期間を「会社のピンチ」から「休業明けの未来を創っていく」ための方法

経営者の方に一番知っていただきたいのは「休業の長期化がもたらす従業員のモチベーション低下」という見えないリスクです。

「働かなくても給料(休業手当)がもらえるからラッキー」という空気が社内に蔓延したり、逆に「この会社、本当に大丈夫かな……」と将来を不安視した優秀な社員から順番に、辞めていってしまうケースを、これまでに何度も目の当たりにしてきました。

だからこそ、この休業期間をただの「お休み」にしてはいけません。

ぜひ、助成金の対象でもある「教育訓練(リスキリング)」を活用してください。普段は忙しくてできなかった5年後、10年後のためのスキルアップ研修や、業務改善の話し合いに時間を使うことが、休業明けの会社の未来を創ってくれるはずです。

まとめ:助成金は「成す」を「助ける」お金

雇用調整助成金は、決して「会社を儲けさせるための制度」ではありません。

文字通り、

企業がこの難局を乗り越え、次の時代へ向けた新たな施策を「成(な)す」ために、国が助(たす)けてくれる」お金です。

現在のイラン情勢やコスト高騰の波を受け、国による要件緩和の動きが今後出てくる可能性もあります。弊所では常に最新の情報を注視しています。

「大切な雇用を守り、強い組織になってこの荒波を突破するんだ」という経営者様の強い覚悟を、全力でサポートしています。一人で悩まず、まずは一歩、前を向いてご相談ください。